カシミヤ加工工程
カシミヤは細く、デリケートな繊維のため全ての加工工程において、最も気をつけなければならない事は、カシミヤをできるだけ傷めないようにすることです。そのことが最終製品において「カシミヤのソフトな手触り」となって表れてきます。 東洋紡糸では長い年月の中で培ってきた職人の技術と、国内一貫生産を背景に、原料から製品にいたるまでの徹底した品質管理体制によって高い品質を実現しています。
整毛
高品質なカシミヤ素材を生み出すために、最も重要な工程となります。原毛中に混在するうぶ毛と刺毛を分離し、うぶ毛だけを取り出す作業で、刺毛の含有率を極力下げて、歩留りを上げることが大切となり、その難しさから様々な工程の中でも、一番人手を要し、高い技術力を必要とします。
- カシミヤ原毛を、色別するとホワイト、ライトグレイ、ライトフォーン及びブラウンの4色に分類されて、各色の中で品質によって等級分けされています。
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カシミヤ原毛は、一般に土毛と呼ばれ、羊毛と比較すると油脂分が少なく土砂を多く含んでいます。この工程では、洗毛効果を上げるために、相当量の土砂を落とすと同時に、ふけの除去も行ないます。
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篩われたカシミヤ原毛は、中性洗剤、湯洗い、水洗いと各槽を経ながら幾分かの油脂分と土砂を除去していきます。フェルト状にならない、ふけの溶解軟化によるうぶ毛との密着をさけるなど、風合いを傷めない細心の注意が必要です。
- 洗毛された原毛を乾かします。乾かしすぎず少し水分を残すことが大切です。
- 原毛中に混在するうぶ毛と刺毛を分離し、うぶ毛だけを取り出す作業で、高品質なカシミヤ素材にしていくためには、刺毛の含有率を極力下げて、歩留りを上げることが大切となります。
- 糸ムラ変動を検査し前工程の異常箇所を検査します。その他、糸物性試験を行い次工程でのトラブルも避けます。
染色
長年の実績から7,000色近いカラーサンプルを保有し、難易度の高い色合わせも的確に行います。東洋紡糸独自の低温染色技術で、デリケートなカシミヤの損傷を極力少なくし、カシミヤの風合いを損なうことなく染色します。
- ご要望のオリジナルカラーを、ご相談させていただきます。
- 提示された色見本に忠実に色出しをする為に、まず目視にてどの色で構成されているのかを判断します。当社の長年に渡り蓄積された7.000色以上の保管原料より色を抽出し色合わせを行ないます。
- 品種や品質の異なる天然のカシミヤ原料をその都度組み合わせて色出しに用い、5~10色の原料を混合して一つの色にすることで、深みのある色出しを職人が行います。
- 決定されたカラーサンプルを元に実際の生産工程に入ります。東洋紡糸独自の低温染色技術で、デリケートなカシミヤの損傷を極力少なくし、カシミヤの風合いを損なわず染色します。
- 染色後の原料を遠心脱水機を用いて水分の除去を行ないます。
- 絞り終えた染色後のカシミヤ原料を乾燥させます。少し水分を残し自然放湿で余分な水分をとばす事で風合いを損なわないように注意します。
- ビーカーと本番の染め上がりとの色相が、一致しているかどうかを確認します。
紡績(紡毛糸)
カシミヤ紡績は、普通の羊毛紡績と変わりませんが、工程上発生する、繊維の切断、静電気の発生、ふけ、夾雑物の除去、番手ムラ、歩留まりの向上などの問題点を解決できる高度の技術が必要です。加工方法は、梳毛式、紡毛式、どちらの方法でも加工できます。
- 指定の配色色及び混紡素材に染色された原料を開毛ミックスして、紡績油剤を施油し、コンディションを整えておきます。
- 原料を粗糸にする工程です。繊維の切断、静電気の発生、ふけの除去、番手むら、歩留まりの向上などの問題点を解決できる高度な技術が必要とされます。
- 粗糸に撚りとドラフトを与え均整度の高い糸に仕上げていきます。
- この段階で糸として完成です。
- 糸ムラ変動を検査し前工程の異常箇所を検査する。その他、糸物性試験を行い次工程でのトラブルを避けます。
紡績(梳毛式)
- 原料を開繊、ミックスして紡績の粗糸(スライバー)をつくります。
- 繊維を櫛(フォーラー)で梳きながら一定の太さに引き伸ばします。
- カシミヤ原料に含まれている短い繊維や不純物を除去します。
撚糸
染色・紡績工程を経て出来上がった単糸を2本、3本と撚り合わせる工程です。ニット用に安定したふくらみのある糸を作ります。
- 紡績された糸を、2本または数本合わせて、張力ムラなく引き揃えて巻き上げます。
- 合わせた糸に撚りをかけてコーン仕立て、綛上仕立てにします。
- 糸ムラ変動を検査し前工程の異常箇所を検査します。その他、糸物性試験を行い次工程でのトラブルも避けます。